計測データ及び応用検討
(一財)雑賀技術研究所にて、定在波レーダの技術開発とその普及のため、様々な実証試験や応用研究が行われました。それらの試験データや応用の可能性検討の成果を公開しております。
資料提供:(一財)雑賀技術研究所
距離の計測及び微小変位計測
障害物の計測
車載の定在波レーダからターゲットまでの距離を測定
ターゲット:1辺70cmのコーナーリフレクタ

微小変位計測データ
コーナーリフレクタによる計測
(1)ターゲットが前後に50μm動作する場合
(2) ターゲットが前後に40μm動作する場合
(3) ターゲットが前後に30μm動作する場合

心拍波動の計測
呼吸を止めた状態で心拍測定


心臓の動きによる体表面の微小な動きを計測することができる。

信号処理を行うことにより、1Hz付近に心拍と考えられる周波数の時間的変化をみることができる。
合成開口レーダとしての応用(2D方位角検知)
合成開口レーダとは

Radarを固定して測定した場合、ターゲットまでの距離はわかるが、ターゲットの位置・方向を特定することは不可能


Radarを横方向(アジマス方向)に移動させながら測定し、採取データを合成開口処理することによって、正確なターゲットの位置・方向を知ることが可能
測定例1

測定例2

開発のあゆみ
(一財)雑賀技術研究所は、2001年3月の特許出願以来、定在波レーダの実用化に向けて研究開発を続けてきました。
2005年には先の発明の課題をクリアすべく新たな手法を特許出願(特許第4293194号)、定在波レーダはこの特許に基づくものです。
シンプルな構成であることに加え、送受信信号を分離しないでそのまま処理するため、送信信号の受信部へのリークという問題そのものが存在しません。また低価格帯にて提供されているダイレクトコンバージョン方式(ホモダイン型)のフロントエンドを使用する事で、特に開発工程に大きな負荷となるミリ波帯やマイクロ波帯などの高周波部の開発は短縮が可能になります。これにより製造・調整の工程も簡素化でき、低コスト化につながることが期待されます。
PTMではInnoSenT(ドイツ)製のフロントエンドモジュールの提供と共に同技術の社会実装と応用を実現致します。
評価キット
- PSR24MTR11 : 高精度測距型ミリ波レーダ評価キット(製品モデル)→製品情報
- PSR24MTR12 : 方位探知型ミリ波レーダ評価キット(製品モデル)→製品情報
- WIZ-1-EVM(R3) : 60GHz 移動体検知センサー 評価キット(EVM)→製品情報